Friday, April 17, 2009

13年前の喧嘩

                             
夫婦喧嘩なんてしないでしょう?とよく言われます。しないように見えるらしいのです。確かに最近は、あまりしませんが、新婚の頃は、しょーもない喧嘩をしていました。といっても、「実家に帰らせてもらいますっ!」というわけにもいかず...実家が何千マイルも離れていると、たとえすぐにチケットが取れたとしても帰るのに24時間はかかるもんね。せいぜい「一人にしてよ!」と言って、ドアをバタンッ!という程度のものでしたが。

つい一昨日、シーツを換えながら「このシーツの柄、私の趣味じゃないんだよね...」と、何気なく言ってしまった。ちなみに、私はシーツやタオルはホテルにあるような白が好き。「そのシーツ、どうしたか覚えてるよね?夜遅くにさぁ、コインランドリーが閉まってて...」とダニエル。

あっ、言っちゃいけない一言だったんだ。すっかり忘れてた。だってあれから13年...いくらなんでも時効でしょ。(^^;)

そ の昔...サンディエゴに来たばかりの頃、洗濯機を持っていなかったので、アパート内にあるコインランドリーを利用していたの。私が洗濯物を乾燥機に残し たまま部屋に戻り、終わった頃ダニエルが取りに行くということになっていたある日、ダニエルがすっかり洗濯物のことを忘れてしまい、コインランドリーが閉 まってしまったんだよ。

いつものごとく「ごめん、忘れてた」という彼に、この日は堪忍袋の緒がブチッと切れた。彼が忘れたことは、それまでに何度もあったし、何かに夢中になるといつだって他のこと(私を含めて)全てが彼の頭の中から消えてしまう。バレンタインデーのディナーの約束をしていて、寒い中、外で待ってたのにすっぽかされたとか、コインランドリーに私自身が置き去りをくらって、義兄に迎えにきてもらったとか、そういう小さなことが溜まりに溜まって爆発したんだ。もういい加減にしてよっ!ってね。

で、そのコインランドリーの中の乾燥機に閉じ込められてしまった洗濯物の中に一組のシーツがあったの。当時、冬物のフランネルのシーツとその夏物のシーツの二組しか持っておらず、きっと「今夜はシーツがない...」と私が文句を言ったんだと思う。そしたらダニエル、外に出て行ったんだ。夜10時を回っていたはず。しばらくして写真↑ シーツを買って帰ってきたのよ。

「あら、ありがとう!そこまでしなくてもよかったのに」とダニエルは言って欲しかったんだろうと思う。けれど、私はそのシーツを見てさらに苛立ったんだ。だって...私、シーツがないから怒ってたんじゃないもん。

何もわざわざ買って来なくてもよかったのにぃ。しかも、私の好みでない柄だしぃ。しかもパッケージから出したばかりのカピカピに糊がついたシーツは一度洗濯しなければ匂いが気になるし気持が悪いしぃ...で、なおさら不機嫌になってしまった。

ダ ニエルは、柄がどうであれ、新しいシーツを買うことで、問題を解決することができると思ったんだね。しかも、スレッドカウント(糸の打ち込み本数)が高い やつをわざわざ私のために選んだと言っていたから、これで間違いなく私の機嫌も直るだろうと...。でも私が望んでいたのは、間に合わせのシーツなんか じゃなかったんだ。女心は複雑?(^^)ごめんよ~、ダニエル!

それからどうやってその夜寝たのかは覚えていない。仕方なくそのシーツを敷いて寝たのかな。

あれから13年...そんなことで腹を立てることは、なくなったよ。彼の忘れ癖にもすっかりなれちゃって、リマインダーの電話を頻繁にいれるとか、ダニエルには約束の時間よりちょっと早めの時間を言って おくとか、そういうテクニックもマスターしたんだ。どうしてもって時には、家中の時計(彼が見そうな時計の全て)を早めることもあるよ。その話を聞いて、義母は仰天してたけどね。(^^;)なんちゅう嫁かね!って思ったに違いない?騙しているような感じだけど、そこはすでに彼もわかっていて、めんどうだから、「本当は何時なの?」とは追求しない。お互い少しは成長したってことかしら。

そうそう、スレッドカウントの高いそのシーツは、このとおり ↑ 今も健在です。
            
               

2 comments:

mika said...

夫婦って色んな過程を経て、だんだんお互いの関係を築いていくものなんだなあと改めて思いました。
うちは、大喧嘩!!っていう感じには喧嘩にならないけれど、それでもお互いモヤモヤを抱えてるなあって気づいても言わずにいたりとか、色んなことがあったのを思い出します。

でも、今はこれぞ模範って感じの国際結婚カップルですよね。
お互いに、お互いを思いやる、そんな基本的なことをつい忘れそうになりますが、キコさんのブログを読んでいると、そんな思いやりに満ちていてほっとします。

きこ said...

二人の人間が結婚という形で結ばれて(ひとつにされて)成長してゆく過程...夫婦の歴史っておもしろいですよね。

思いやっているかどうか...うちは、もっと思いやってもいいくらいかも。(^^;)うちはさぁ、重ねるうちにお互いに対して許容範囲が広くなったということで、高望みをしなくなったんだと思う。神さまのお恵みによって...です。