

旅先で知り合ったチョコレート好きのベルギー人に、すすめられて買ったチョコレートの切手。こすると甘い香りがする。旅行中、子供たちは仲の良いクラスメイトにポストカードを書き、この切手を貼って送ったところ、とても喜ばれた。

娘さん(Marie)は、ずっとお父さんと二人暮らし。食事の前に、お父さんのために薬をテーブルに並べたり上着を整えたりと、それは手厚く世話をする。最初は年の離れた夫婦かと思ったほど。「お父さんは、昔とても苦労したの。だから今は少しでもいい生活をしてもらいたいのよ」と娘さんは言う。
お父さん(Robert)が子供の頃、父親(このお父さんの親)は第一次世界大戦で戦い、無地に帰還することができたが、抜け殻のようになって帰ってきた。帰宅して間もなく、父親は子供三人を残して家を出てしまったので、子供たちは、農家をしているおばあちゃん一人に育てられたという。そのうちに第二次世界大戦が始まり、ナチスによってベルギーが占領され、若かったお父さんはドイツのタイヤ工場で強制労働をさせられた。「今でもアメリカ軍を見たあの日を忘れない...あんなにありがたいと思ったことはなかった」と語ってくれた。
ノルマンディー上陸作戦といえば、スピルバーグの映画Saving Private Ryanを見たくらいで、このあたりの歴史については知らないことだらけ。旅を終えたら、このお父さんのストーリーをもとに、中立国であったベルギーがドイツに占領された経緯や連合国のノルマンディー上陸について調べてみようと思った。
とっても親孝行な娘さんと、二度の大きな戦争を経験し、ここまで生き抜いて、こうして私たちに語ってくださったお父さん。この出会いを神さまに感謝せずにいられなかった。
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