Friday, September 07, 2007

「アルプスの少女ハイジ」の原作

このところ「アルプスの少女ハイジ」の原作を子供達に読み聞かせている。今夏からはじめたSonlight(ホームスクールカリキュラム)で、「ウィリアム・テル」の物語を通してスイスについて学び、今年はClassical Conversationsでもヨーロッパの歴史や地理を学んでいるので、ヨハンナ・スピリ著「アルプスの少女ハイジ」の原作(30年前に出版された小学館の少年少女世界の名作~ドイツ篇)が丁度よいサプリメントになっている。

「アルプスの少女ハイジ」といえば、あの日曜の夜にやっていた子供劇場を思い出す。しかし、残念ながら日本のアニメということでか、テレビではこの物語のとっても大切な箇所や登場人物のバックグラウンドなどを削除してしまっている。キリスト教色が強すぎると判断されたためだろうか。

原作を読んでみて、はじめてこの物語が信仰について書かれてあることに気がつく。ペーターのお祖母さん、そしてクララのお祖母さんという全く対照的な環境にいる二人の女性の(接点にもなっている)信仰、幼いハイジの中で豊かに育ってゆ く信仰、神様から離れてしまっていたけれど、再び神様と共に歩み始めたおじいさんの信仰...ヨハンナ・スピリが一番表現したかったこと(主題)は、ゆるがない信仰である。これは、アニメからは、とて読み取れないので、原作を読まなければならない。(しかしながら、この原作はすでに絶版になっているらしい...トホホ)

たとえば、原作では、ハイジが神様に毎日お祈りしたけれど、何週間たってもお願いを聞いてくれないと言った箇所で、クララのお祖母さんは、このように答えている。「神様は、どういうふうにしてやれば、私たちがよくなるか、私たち人間より、よく知っておいでになります。だから、私たちが悪くなるようなことは、お願いしても、かなえてはくださらないのですよ。...どうしてやるのが、あなたに一番いいことが、よくわかっておいでなのです。」と。

この言葉が、子供だまし(もしくは気休め)ではないことが、今の私には(ヨハンナ・スピリと同じ信仰をもつ者として)身にしみてよくわかる。そして、私もこれと似たようなことを子供達に言ったことがある。

昨夜もサムとマリにこの物語を読んでいて、熱いものがこみ上げてきて読めなくなってしまいそうだった。いつの時代でも、どこの国にいても、神様を愛する者が次の世代に伝えたいと思うことは同じなんだね。

主を恐れる人は、だれか。
Who, then, is the man that fears the Lord?
主はその人に選ぶべき道を教えられる。

He will instruct him in the way chosen for him.
その人のたましいは、しあわせの中に住み、
He will spend his days in prosperity,
その子孫は地を受け継ごう。
and his descendants will inherit the land.
主はご自身を恐れる者と親しくされ、
The Lord confides in those who fear him;
ご自身の契約を彼らにお知らせになる。
he makes his covenant known to them.

(詩篇 Psalm 25:12)

 
                     

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