Monday, November 19, 2007

赤いウニ

                  
マリが私のすぐ後ろを指差して「ママ~、見てぇ~、おもしろいよ~!!」と、大きな声を出すので、振り返ってみたら、ものすごいヘアスタイルの(ウニのように毛を立たせて真っ赤に染めた)パンク系の格好をした青年が立っていた。日本語とはいえ、こういうときだけやたらと声が大きいマリ。気がついた青年は、指をさされてとまどい顔でこっちを見ている。その青年としっかり目が合ってしまったけれど、マリが指差す先にどんなおもしろいものがあるのかと好奇心いっぱいのスマイルを今さら引っ込めるわけにも行かなくなった私は、そのまま顔をひきつらせながら「うん、確かにおもしろい...」と言うしかなかった。

しばらくして、サムに「ママ、さっきの、マリちゃんが髪の毛が変って言って笑ったのは、よくなかったと思う...僕だったら笑われるのは嫌だから...なのに、なんでママも笑ったの?」と言われた。「そうねぇ...」と言葉につまっていると、ダニエルが「いいんだよ、あの人はあのヘアスタイルをみんなに見て欲しくてやってるんだから...マリちゃんが気づいて喜んでると思うよ」とフォローしてくれた。「ふ~ん、でも僕だったら髪の毛見て笑われるのは絶対嫌だよ」とちょっぴり腑に落ちない様子のサム。

サムは将来...ああいう人目を引くような格好は決してしないだろう。

マリは将来...おもしろい!と言って、ああいう人目を引くような格好をした青年を好むにちがいない。
             

2 comments:

Anonymous said...

我が家も長男と長女、まったく同じ傾向にあります。父として、将来、互いの娘を想い、ご主人様と慰め祈り合わなければならないかもしれませんので、予めくれぐれもよろしくお伝えくださいませませ。マック

きこ said...

マックさん、

ダニエルも同じ思いだそうです。(^^)