Saturday, October 11, 2008

ホームスクール...仕入れ

                  
Classical Conversationsのグループに入って今年で3年目になる。気がつけば、グループの半数が新しいファミリーで、私はすっかり古株ママになっていた。その証拠に、最近よくホームスクールに関しての相談を受ける。こんな私がやっているようなスクールの内容でも、熱心に聞き出し、学ぼうとする新入りのママたちの姿勢には圧倒される。3年前、私が新入りだった頃、私はもっともっとのん気にしていた。手探り状態であったにも関わらず(今もそうなんだけど)心の奥の「だいじょうぶ、だいじょうぶ」という声に励まされてきた。また必要なものは、タイムリーに与えられてきた。おかげさまで。

先日、「Kikoはいつだって楽しそうにスクールしてるけど、私はそういうふうにはいかない」と、とあるホームスクールママに相談を持ちかけられた。まず、朝スクールをはじめるときに、「スクールをはじめるよ」と言った瞬間に長男くんはスクールワークをしたくないといって不機嫌になるという。それで彼女は気力を無くし、学習を進める気にもなれず、悶々と一日が過ぎて行くというのである。どうやったら長男くんが喜ぶようなスクールができるのか、自分のどこが間違っているのかと...。

チチンプイプイと魔法のように子供にやる気を起こさせる秘訣があるのならば私も知りたい。スクールワークをしたくないといって子供が不機嫌になる...なんていうのは、うちでも日常茶飯事。「漢字の練習をしなさい」と言われて喜ぶ子供がいるだろうか。稀にいるかもしれないが。(^^;)子供はスクールワークを嫌がるものだと最初から思っているので、嫌がられるということに関しては、問題だと思ったことがないと言うと、彼女は驚いていた。そんなんでいいわけ~?みたいな。サムが泣きべそかいているところ写メールにして送ってあげるよ...どこも一緒ねって思うはず。

彼女よりはるかにExpectationのレベルが低いってことか、あつかましいってことか...私は自分が間違ったやり方でホームスクールをしているのかもなどというようなことはあまり考えたことがない。というか、立ち止まってそんなことを考えるような余裕がない。早朝、キッチンでお茶を一杯飲み終えたところで、子供たちが目を覚まし、ボールゲーム開始!夜子供が床に着くまでノンストップのゲームが続く。

いや...ホントにこんなことしてていいのかな、こんなんで子供たちは将来だいじょうぶなんかなって思うこと、そういうことで心を騒がせることってあるなぁたまに。そういう日って、大抵、朝の仕入れがうまくいかなかったときだ。

仕入れ...魚の行商を想像したとして、早朝に浜に魚を仕入れに行く。活きのいい魚、その日是非お客さんに買ってもらいたい魚をかつげるだけ桶に入れ、売って歩く。一日歩き回って、その日仕入れたものは、その日のうちに全て売ってしまう。残ってしまった魚は腐ってしまうので、仕入れが多すぎてはいけない。

この仕入れのたとえ話は、以前サンディエゴでお世話になった牧師先生が、「クリスチャンは朝一番に神様との時間を持ちましょう」というような話をされたときに、シェアしてくださったそうで、実は私は又聞きをしただけなのだけど、これがずっと今でも心に残っている。そして未熟ながらも、毎朝聖書を開いて(いや、PC上で聖書ソフトを開いて)この仕入れを続けている。

ホームスクールの場合も、やはりこの仕入れが要になってくる。それに仕入れをするにあたって、お客さん(子供たち)のニーズを考えなければならない。おめでたい席がもうけられる日は鯛が売れ、貧しい場所ではいわしが売れる。自分が仕入れをサボってしまったら、その辺りの浜で拾ってきた売り物にならないような魚を、二足三文で売らなければならない。いや、売れないかもしれない。時間をかけた綿密な計画(仕入れ)は必要ない。ただ、毎朝その日使うであろうものは準備しておかなければならない。ホームスクールで準備といえば、科目によっての課題とか、ドリルなどを想像するかもしれないが、私の場合それは二の次。まず心が調えられていないと何をやってもうまくいかない。

なんか今日は大変な一日だったなぁと思う日もあるけれど、夜子供たちをベッドに入れる時、今日はホントによい日だった、神様に感謝!と言えるのは、やっぱり朝の仕入れで、神様がその日のための十分な恵みをくださっているからだと思う。

「あんた、子育てなんかそんなもんは、私にはようできんから、神様が責任とってくださいよ、お任せしますからって言っとけばいいのよ...こんな私でも子育てしてきてるんやから...な~んも心配することいらん!」と、やはり毎朝仕入れに出ているであろう先輩ママの言葉を思い出した。


           

2 comments:

Anonymous said...

えっ? サム君でも泣く時があるの? 意外です! どんな時にですか?
でも、ちょっぴり(いえ、かなり)安心しました。

うちのメガンは一時期よく泣いていましたが、最近ぐっと減りました。
実は、これ、きこさんのお陰なのですよ。
夏休み前に、ホームスクールの話をシェアしてくれたでしょう、あれで私は今までやってきた事を考え直して、自分の悪かった所なども反省して、家での学習の仕方を変えてみたのです。
お陰で、夏休み中は結構楽しく学べました。もっと早くきこさんにお礼のメールをしたかったのだけれど、こんな所でごめんなさいね。

きこさんは、それを「仕入れ」と呼ぶのですね。まさにその通りだと思います。
子供達と学ぶにあたって、一番大切なのは、何はともあれ自分(ママ)の精神状態ですよね。私はこれに気付くまで2年ぐらいかかりました。
でも、私のボールゲーム開始は午後2時半だけど、きこさんは早朝すぐ、でしょう。
それでも、きちんと仕入れのできてるきこさんは、素晴らしいです、、、!

そうそう、うちのメガン、算数や英語をやるのを嫌がるけれど、漢字の練習は好きみたいで、何よりも一番先に終わらせています。
漢字の練習を喜んでやる子、いるんですよ。(笑)

Yukiko

きこ said...

Yukikoさん

泣きますよ~漢字で。漢字自体で苦しんでいるというか、書き順をきちっとしてキレイに書くことが難しいので、時間がかかるのですよ。それが彼にはたまらなく嫌みたいです。そしてバイオリンでも同じところを何度もきちんと弾けるようになるまでやらせられるのがつらいようです。つらいのはよくわかるので、泣かせます。人生やりたくない事をやらなきゃいけないことなんかいくらでもあるよ...とか言いながら。(^^)ところが、不思議なもので、嫌だ嫌だと泣きながら漢字やバイオリンを終えた瞬間、思いっきり笑い出すのです。この心理、私にはよく理解できませんが、終った!という達成感が、苦しんだ時間のことをすっかり忘れさせるようです。マリならそうはいかない気がしますが、サムは便利!そして毎回、「ママ~、あんなに大変だったのに、もう僕できるよ、すごいでしょ、あ~、練習してよかった!」と言うのです。

メガンちゃんは、漢字が得意なのですね。すばらしい!サムは国語はあまり得意ではありません。算数と理科が好きなのだとか。ただ単に計算をやらせるのは嫌がりますが、応用や新しいコンセプトを学ぶのは得意です。漢字とは大違いで何時間でもやってられるのがこれまた不思議。やはり子供はそれぞれ違いますねぇ。だからおもしろいんですよね。