Monday, July 09, 2007

読み聞かせ

                               
このところJames Herriot(英国の作家/獣医師)の子供向けの絵本にはまっている。何がそんなによいかというと...このストーリーの中に、そのまま入り込んで暮らせたらと思うほど描写が温かく美しいのだ。1940年代くらいの英国の田舎が背景で、しかも動物(主に家畜)の話という私のツボにはまるコンビネーションのせいか、子供達に読み聞かせをしていると、いつまでも読んでいたいという気にさせる。

ところで、よく聞かれることなのだが、英語の本の読み聞かせは、アメリカ人である父親が担当しているのか、又はそうすべきではないかと。英語も日本語も子供達には、ネイティヴスピーカーが読み聞かせをするのが効果的だということが根底にあるのだと思うが、うちでは、全く逆のことをしている。

そもそも、うちの場合、ホームスクールをしている上に、ダニエルの仕事の帰りが遅いことで、読み聞かせは英語も日本語も100パーセントと言ってよいほど私が一人でこなしている。そうせざるを得ないのだけれど、これが全く苦にならない。確かに日本語はともかく、英語の場合は、たとえ児童文学とはいえ、知らない単語は出てくるし、そうなれば発音ががぎこちなくなったりもするのは避けられない。たとえば、Mother Goose/Nursery Rhymes(伝承童謡)なんてのは、極め付けで、読んでいると、リズムがはずれまくり...逆にそれがユーモラスに聞こえるほど。でもね、それでもよいよい。そこでメゲてはダメ。そこを懲りずに読みつづけていると、段々上達してくるものだと自分に言い聞かせている。実際に上達しているような気もするし...思い込みでもよい、よい。ダニエルも同じで、チャンスがあれば日本語を読み聞かせている...これまた子供達に発音を注意されながら。

さて、本の読み聞かせは、いつまで続ければよいのかということだが。早く自分で読めるようになればいいのに...読み聞かせのタスクから解放されたいと、実は数年前までは思っていた。しかし、最近気づかされた。自分で読むのと、読み聞かせをしてもらうのは、全く別のことだということに。読み聞かせをする母親、又は父親から聞く言葉のひとつひとつが、子供の脳に伝わっていくプロセスがどういうものであるかは説明できないけれど、自分で本を読んでいるときのそれ(視覚から脳へというプロセス)とは違う。また、読み聞かせをしているときのサムとマリの表情が興味深く、ストーリーが彼らの脳に入り、そこから出てくるフィードバック(そこから広がる会話)がさらにおもしろいので、やめられない。

そこで、ふと親が手話を使う聾者である場合を考えた。子供に手話を教え、手話で物語を伝えるということができるとしたら...これまたなんとすばらしいことだろう。

最後に...日本で長年、小学校の教員をされていた方からこんなアドバイスを頂いた。「せめて13歳になるくらいまでは、読み聞かせを続けること」と。 
                                  

4 comments:

Anonymous said...

13歳まで?! 先はまだまだ長そうですね、お互いに。
でも、子供って本読んでもらうの好きですね。我が家も、長男が通う日本語補修校で毎週9冊の本と2冊の紙芝居(も貸し出しを始めたのです、最近)を借りてきては読み聞かせています。
色んなタイプの本があるし、知らないこともたくさんあるし、私にとっても楽しい時間かもしれません。
私はといえば、子どもの頃やっぱり母に読んでもらってましたが、母は疲れが出てしまい、読みながら違う話になってしまったりすることも多く、結局自分で読むようになったのが小学生になった頃からのことだったような気がします。
いずれにせよ、本の世界は自分で想像しながら聞いていられるのでいいのかもしれませんね。(これ、主人からの受け売り)

Anonymous said...

お久しぶりです!ちるんです!私も読み聞かせは大好き!海の保育園でも、読み聞かせボランティアに行ってるよ。この辺は沖縄っていう土地柄、いろんな国の人がいるから、PTAもインターナショナルなの(笑)。英語の読み聞かせをするカナダ人パパ、中国語で読み聞かせする台湾人ママ、そして最近、スペイン語で読み聞かせデビューを果たしたうちのだんな、などなど。外国語なんか分からないはずなのに、これが不思議と盛り上がったりするの。
KAIも、だんなが長期出張だったりすると、「スペイン語の本を読んで」って持って来るんだけど、ホントたどたどしくって、申し訳ないくらい(笑)。私も発音、しょっちゅう直されてるよ。英語の本もいくら童話でも、知らない単語も出てくるし、舌噛みそうになるし(苦笑)。
でもそれもコミュニケーションの一つだから、OKということにしましょう!きこさん、これからもお互い読み聞かせ、がんばりましょう!!!

きこ said...

mikaさん、

お母様、疲れてだんだん話しが違う方向に行ってしまうというの、よくわかります。私も眠くなって、朦朧と読んでいるとき、眠ってしまい、子供達に「ママ~!」と起こされることがあるので。

字を自分の目で追いながらという作業をしなくて、ただ耳で聞いて想像の世界に入ってゆけるのがよいのでしょうね。

はい、お互い、がんばりましょうね!!

きこ said...

ちるんさん、

なんてインターナショナルなんでしょう!!数ヶ国語での読み聞かせをしてもらえるなんて、いいですねぇ。おもしろいでしょうね。理解できない言葉でも、盛り上がるというの、よくわかります。

ちるんさん、スペイン語を読んでいるのですね。Kai君にとっては、パパの言葉ですもんね。がんばってください!それにしても、もうすでにKai君のほうがスペイン語流暢になっているのですか?

はい、お互いがんばりましょうね!