Friday, June 12, 2009

Chantilly

                       
アステリックスパークに行った翌日は、イーストリーさんファミリーとChantilly(シャンティイ)見物にくりだした。

この豪華な外観。もし自分がその時代に生まれていたとしたら...と、お城までの道すがら、うっとり舞踏会に招かれた貴族たちが、この道を馬車で行き交っているところを想像してしまう。次から次へと流れるように入ってくる馬車の音を聞きながら...

わたしは...

汗だくになってパン焼き釜の当番をしているのでありました。

自分の想像の域においても私自身は、Chantilly城で開かれる舞踏会の裏方の一人。給仕を手伝っているこなひきの娘(娘っていうのは、あつかましいか^^;)てことろででしょうか。(笑)

でもね、ここの厨房(現在はレストラン)を見てもらえるとわかりますが、そんじょそこらの厨房ではありませんぞ。あの宮廷料理人ヴァンテールさんが料理長を務められた、まさに由緒ある厨房!そのヴァンテールさんは、ルイ14世が招かれた晩餐の席で出されるはずだった魚料理の材料の到着が遅れたことを苦に自ら命を絶たれたのだとか。

そして、今はレストランとなっているその厨房で、イーストリーさんファミリーと最後のランチを頂きました。シャンティイといえば、クレーム・シャンティイー(ホイップクリーム)!ビュッフェだったので、てんこもりになったクレーム・シャンティイを目の前に、心が躍ったよ~♪

さて、ルネッサンス様式のこのお城の中はコンデ美術館と呼ばれていて、最後の城主であるオマール公によって収集された芸術品が展示されている。そのコレクションは、第二のルーブルと言われるほど質の高いものらしい。ラファエロなど、絵画がよくわからないこの私でも「うわっ」と声をあげてしまうような作品が、所狭しと並んでいたよ。いや、決して狭くはないのだけど、展示品の数があまりに多いので、そんな風に感じたんだろうね。それに、ここに展示されているものは、外部に貸与しないことが定められているため、ここでしか見ることができないのだそう。パリに来ることがあったら、ここは必見ね!

ところで、これ ↑ 何のコレクションだかわかる?

美術品の価値が全くわからない私だけど、ここでは、ちょっと真剣にシャッターを押してしまったよ。このケースに入っているものは、今から2000年前に火 山の噴火によって埋まったイタリアのPompeii(ポンペイ)の遺跡からの出土品。1800年代半ばに発掘されたというから、オマール公の目に 留まらぬはずがないよね。

これね、私にとっても探していた教材のひとつだったんだ。というのも、ポンペイの出土品には、子供にはちょっと見せられない(私でも目を覆いたくなる)ような当時の生活の様子が描かれたものが多くて...そういうの、まだちゃんと理解できる年齢でもないし。(^^;)今のうちの子供達のレベルに見合ったもの(生活の匂いがするこういう土器類)を見ることができたらと思っていたところ。今年のClassical Conversationsの歴史のトピックのひとつが古代ローマなので、ちょうどいいプレゼンテーションの資料になりそうだしね。

それにしてもサムとマリ...この日は、前日の疲れがもろに出て、クレーム・シャンティイを口にするまでは、ヘロヘロ~で、美術品を見て回るどころではなかった。

そして、ノルマンディに向かう車の中では二人とも爆睡...(^^)

2 comments:

イーストリーのだんな said...

このお城、よかったですね。イギリスの重厚(=地味)な城に慣れた私たちにはとてつもなく華麗で優雅なものでした。庭園を回る時間がなかったのが残念です。

ギリシャ・ローマ時代の土器は大英博物館でも多く展示されています。ただ展示方法があまりにも無造作なので、「おおここまでよくもまあ略奪できたもんだ」という邪推ばかり頭に浮かんできたものです。シャンテイィー城の所蔵品もそうですが、もうこれだけ時間も経ったことですしそろそろ現地に返してあげてもいいのではないかと思っています。

きこ said...

イーストリーのだんなさん、

あぁ、イギリスのど~んよりした空の下に同じ色の重厚な機能重視(?)のお城、私は結構好きです。ドラゴンが出てきそうな感じがしませんか?庭園も歩いてみたかったですね。

略奪...世界のお宝はイギリスに集められていますもんねぇ。(^^;)