Saturday, October 06, 2007

マリのプレゼンテーション

               
去年、金曜日のホームスクールグループに参加したばかりの頃、マリは人見知りがひどくて、グループには全く溶け込めなかった。

そして先生ともクラスメイトとも、ほとんど口をきかずに学年末を迎えた。

あれから一年...3時間のクラスは長すぎると文句は言うものの、今では金曜日を楽しみにしている様子。自分のプレゼンテーションを心待ちにし、クラスメイトのプレゼンテーションについて質問をしたり、暗唱したものを1人で前に出て発表したりもする。しまいにはジョークまでとばすありさま。

写真は、プレゼンテーションの練習をしているところ。毎週のことだが、グループの集りがある前日の木曜日は、サムもマリもこのプレゼンテーションの練習に余念が無い。

まず自分の名前と、何について話をするのかを言わなければならない。そして自分のことばで、それについて説明する。歌を唄ってもよし、ポスターなどのビジュアルなものを持って来てもよし。スタイルは様々。

さて、マリの場合、あの性格だ。放っておくと、自分のスピーチのところどころにジョークを盛り込もうとする。これ、私には全く理解できない...なんでこんな緊張する場面でジョークをとばせるのか。

今週のトピックは、彼女が好きな絵本の中の1冊。"My name is Marisa. Today I am going to talk about The Christmas day kitten by James Herriot."と始め、そこから一ページずつ彼女が自分のことばで絵本を解説してゆく。

これは、獣医/作家のJames Herriotが書いたストーリーのひとつ。家に遊びにきていた野良猫が、クリスマスの日に弱ったからだで子猫を抱えてやってきて、子猫を残したまま死んでしまう。やがてその子猫はBusterと名付けられ、王様のようなカラフルな首輪をつけてもらって可愛がられるというようなおはなし。

そのBusterにちなんで、マリも自分のネコのぬいぐるみにBusterという名前をつけた。プレゼンテーションのしめくくりには、マリのBusterをみんなに見せるという段取りまで自分で考えて、練習をしていた。

そして、もちろん、ジョーク...こんなちょっぴり悲しくて、それでいて心温まるお話しの中で、どうやってマリが笑いをとろうとするのか、いささか興味があった。

で、やっぱり今回も、やってくれた。登場人物の名前Mrs. Pickeringをわざとミスターと何度も間違ったふりをして、みんなの反応を伺っていた。言った後で、本人がくすくす笑っているので、あきらかに故意にやっているのがわかる(^^;)なんでそこまでしておもしろくありたいのか...全く理解に苦しむ。

おまけに最後のしめくくりに一言。"I don't put this in the bath tub." (このぬいぐるみはお風呂のお湯に入れたりしないわよというような意味)と言って笑いをとった。

このバスタブのジョークは、マリがはじめたものだ。ある日クラスメイトがプレゼンテーションに持って来ていた玩具について、マリが「それはお風呂に入れて遊べる?」というような質問をした。その質問に対してその子が「冗談じゃないわ、お風呂なんかに入れたりしない!」と言ったのだが、それをみんな(3~4歳児)がおもしろいと笑い、今ではクラスの誰かが必ずプレゼンテーションのときに「それお風呂に入れる?」というような質問をするようになってしまった。

それを踏まえて、マリは質問をされる前に、自分から「これ、お風呂になんか入れないわ」と言って、プレゼンテーションを終えたというわけだ。

これがまた、他のクラスメイトに伝染しなければいいのだけど...。
                                   

2 comments:

fkm said...

なんか、マリちゃん、すごい~!

わざわざ間違えて・・・っていうのは、
子供らしい(ん?・笑)けど、
「しめ」に、先手を打つ、というような
芸(ではないよね、ごめんごめん)は、
なんだか、とっても大人っぽい気がした。


それとも、プレゼンテーションがさかんな
アメリカは、子供でも、そのくらいは
お手の物なの?

きこ said...

fkmさん、

マリはお笑いの道をまっしぐらー!だよ。将来は、銀座ポップさんに弟子入りできるかしら。(^^)

今日は「ママ、ママとマリちゃんが二人だけのときは、はなちゃんって呼んでね」って言って、一日はなちゃんというキャラになりきっていました。すっかり忘れて「マリ」って呼ぶと、小声で「ちがうよ、はなちゃん!だよ」って。なんのこっちゃ。(笑)

確かにトークが上手い!って子供はアメリカには多いなぁと思うけど、マリの場合は、ただおもしろいことを言いたいだけなんだよね。今はよいけど、これから先、このまんまだったらどうなるんだろうと思ったりします。